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ぬかるみのある場所もなんのその…可搬重量150kgの搬送ロボット、キュービットロボが投入

ぬかるみのある場所もなんのその…可搬重量150kgの搬送ロボット、キュービットロボが投入

屋外搬送ロボット「TQ1」

キュービットロボティクス(東京都中野区、中野浩也社長)は、可搬重量150キログラムの屋外搬送ロボットを発売した。防水・防塵仕様で4輪駆動のため、ぬかるみのある場所でも利用できる。自動ドアやエレベーターシステムとも連携し、都心などで建設が進むタワービルの建設資材運搬向けなどにも用途が見込める。消費税抜きの価格は300万円から。年10台の販売を目指す。

発売した「TQ1」は、日本製ロボットをベースにキュービットロボティクスがカスタマイズして開発した。リチウムイオン電池(LiB)で2―3時間連続で稼働し、積載量が6割程度の場合には約5時間運転できる。

寸法は全長735ミリ×幅655ミリ×高さ550ミリメートルで本体重量は60キログラム。高精度測位が可能なリアルタイムキネマティック(RTK)に対応し、高性能センサー「LiDAR(ライダー)」による走行が難しい広い場所でも正確に走れる。

同社は高層マンションやオフィスビルに届けられた荷物を、ロボットが戸別配送するサービスを手がける。これで培った自動ドアやエレベーターとの連携技術をTQ1にも応用する。

タワービルや駅ビルの建設現場への搬送ロボット導入には、自動ドアの通過やエレベーターの乗降によって建築資材を運ぶ性能が求められる。TQ1は自動ドアなどと連携できる点や可搬能力の高さを訴求し、一般の搬送ロボットと差別化する。

また同社にとって主要顧客であるビルオーナーや不動産業界だけでなく、TQ1の展開をテコに顧客層を「建設業にも拡大したい」(中野社長)考えだ。

日刊工業新聞 2024年06月24日

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