認証不正の質問相次ぐ…トヨタ株主総会で豊田会長が語ったこと
トヨタ自動車は18日、愛知県豊田市の本社で定時株主総会(写真)を開き、豊田章男会長ら取締役10人の選任など会社提案の3議案を可決した。株主からは認証申請の不備や車の先進技術に関する質問が相次いだ。株主から企業統治について問われた豊田会長は「トヨタグループの責任者は私。私の考えるガバナンスは支配や管理ではなく、一人ひとりが自ら考える現場をつくること」と答えた。
一部車種で国が定めた基準とは異なる方法で試験を実施していたことについて、佐藤恒治社長は「お客さまや株主に心配をおかけしたことを心よりおわび申し上げる」と陳謝した。また「今回の問題は正しい認証プロセスを踏まずに量産・販売してしまったこと」と反省点を挙げ、グループの責任者である豊田会長と共に再発防止に取り組む姿勢を示した。
株主からも認証に関する複数の質問が飛び、佐藤社長は「認証の手続きは複雑になっているが、必死に取り組んでいる。人が担うためミスが起きるが、総合的になくしていけるように現場で汗をかく」と語った。
120回目となる定時株主総会で、出席株主数は4656人。所要時間は1時間51分だった。
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日刊工業新聞 2024年6月19日