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売上高100億円へ…NTTが発足、医療データ新会社の勝算

売上高100億円へ…NTTが発足、医療データ新会社の勝算

(左から)NTTプレシジョンメディシン社長に就任予定の是川氏、クリニカルサポートの橋本ひろ美社長

NTTは11日、NTTグループの医療・ヘルスケア事業の資産を結集して7月1日に発足する新会社、NTTプレシジョンメディシン(東京都千代田区)で2029年度に売上高100億円を目指す計画を示した。医療機関との連携を通じて電子カルテなどのデータを収集。NTTの大規模言語モデル(LLM)「ツヅミ」を用いた人工知能(AI)でデータの特徴を抽出して各種リポートを自動生成し、医療機関の診察や製薬会社による次世代治療法の開発を効率化する。

NTTプレシジョンメディシンはNTTライフサイエンス(東京都千代田区)の社名を変更して設立する。社長には是川幸士NTTライフサイエンス社長が就く。NTTの完全子会社とし、資本金は19億6500万円。当初の社員は38人程度。実診療情報の統合データ構築を担う新医療リアルワールドデータ研究機構(PRIME―R、京都市左京区)、治験実施医療機関の支援を手がけるクリニカルサポート(東京都品川区)を傘下に置く。

NTTプレシジョンメディシンは遺伝子検査を活用した未病・予防ソリューションの提供、メディカルデータ流通基盤の整備も担う。

是川社長は、NTTライフサイエンスの遺伝子検査サービス「ゲノビジョンドック」が8万人以上のデータを蓄積したと指摘。異なる電子カルテのデータを統合できるPRIME―Rの臨床情報入力支援システム「サイバーオンコロジー」は約50の医療機関が利用するなど「(医療統合データ活用の)環境が整う中、事業統合を通じてさらに前に進んでいきたい」と述べた。

日刊工業新聞 2024年6月12日

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