ヤンマーが投入、メタノール・アンモニア対応舶用エンジンの仕様
ヤンマーパワーテクノロジー(大阪市北区、田尾知久社長)は29日に開いた特機技術説明会で、メタノール燃料対応の舶用エンジンを2026年にも市場投入すると明らかにした。24年秋ごろから、マレーシアのコタキナバルの研究施設で6気筒エンジンによる実機検証を開始し、25年に尼崎工場(兵庫県尼崎市)でも実証を始める。またアンモニア燃料対応の舶用エンジンについても、28年に多気筒エンジンの実機試験を開始し、需要動向を見て商品化を目指す。
26年に投入予定のメタノール燃料対応の舶用エンジンは、シリンダー径で180ミリメートルと220ミリメートルのエンジン。二元燃料に対応した中速4ストロークエンジンで、外航船の船内に電力を供給する補機関向けに展開する。価格は、同社が販売する液化天然ガス(LNG)二元燃料エンジンと同程度を見込む。
また、12気筒のシリンダー径175ミリメートルで高出力に対応する新型高速エンジンを開発した。重油と比べて出力が低くなる可能性がある次世代燃料にも対応し、高出力を担保しつつサイズを小型化できる。
日刊工業新聞 2024年5月30日