車両の外観検査自動化…JR東海が開発した新幹線向けシステムの全容
JR東海は将来の労働人口の減少を見据え、東海道新幹線の車両の外観検査システムを開発した。車両基地の検査庫入り口で車体の画像を撮影して異常の有無を検知する「外観検査装置」と、駅の線路の真上の天井からパンタグラフすり板の摩耗状況を計測する「パンタグラフすり板検査装置」の2種類で構成する。
併せて画像によってボルト緩みを自動判定する技術も独自開発した。
2024年度に各装置を大井車両基地(東京都品川区)と品川駅(同港区)に設置して、営業車両で技術検証する。29年度ごろの本格的な運用開始を目指す。
同社はほぼ2日以内の頻度で全ての車両の外観検査を行っている。ただ、屋根上や床下を歩いて目視や計測器具で検査するため、多くの労力がかかっている。
日刊工業新聞 2024年05月24日