水素エンジン車向け…ジェイテクト、高圧水素減圧弁を開発
ジェイテクトは7日、水素エンジン車向けに「高圧水素減圧弁」の開発を始めたと発表した。量産済みの水素燃料電池車(FCV)のシステムに採用されている高圧水素減圧弁のコア技術を生かし、エンジンが必要とする圧力の水素を供給する製品を開発する。モビリティー領域だけでなく幅広い産業領域に同技術を展開し、水素社会実現に貢献する。
ジェイテクトは油圧パワーステアリングの流体技術を応用し、2002年に高圧水素事業を開始。トヨタ自動車のFCV「MIRAI(ミライ)」向けに高圧水素システムの基盤技術となる「高圧水素供給バルブ」と「高圧水素減圧弁」を開発・量産してきた。
5万4000個以上の生産実績で培った小型・軽量化、高信頼性といったモノづくり力を生かし、水素エンジン車向けにも領域を拡大する。
水素エンジン車は走行時にほとんど二酸化炭素(CO2)を排出しない。高圧水素製品の開発を通じ、35年にジェイテクトグループでカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)達成を目指す。
日刊工業新聞 2024年5月8日