コマツは２３日、電動ミニショベル向けの給電装置として水素混焼エンジンを用いた可搬式発電機のコンセプト機を開発したと発表した。２０２４年度上期に顧客の現場で電動ミニショベルと同発電機を使った実証試験を行う。実証を通じて給電装置のニーズやノウハウの蓄積と水素活用に向けた課題を把握し、製品開発と将来の普及につなげる。

電動ショベルは軽油が燃料のディーゼルエンジン式に比べて、排ガスがなく環境負荷が低いメリットがあるが、稼働現場によっては給電インフラの整備が必要な点が大きな課題になっている。

今回の水素混焼発電機はデンヨーの協力を得て開発。燃料の軽油に水素を最大４０％混ぜて発電することが可能で、軽油のみの発電に比べて二酸化炭素（ＣＯ２）排出量を最大４割削減できる。水素化植物油（ＨＶＯ燃料）も使用でき、軽油代替で使うとさらにＣＯ２排出量を減らせる。

寸法は全長３１３５ミリ×全幅１１００ミリ×全高１７３０ミリメートルで整備質量は２２１０キログラム。