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コマツ・日立建機・コベルコ…建機大手の業績、得意な地域・事業で分かれる明暗

建設機械大手3社の2024年3月期連結業績は、各社が得意とする地域・事業の進捗(しんちょく)で明暗が分かれそうだ。売上高ベースでは全社が前年度比で増収を見込むものの、経常利益はコマツ日立建機が増益、コベルコ建機は減益を予想。コマツと日立建機は米州の好調や鉱山機械の伸びなどが業績をけん引する一方、コベルコ建機は欧州や中国の販売台数減が重しになる。中国や欧州市場の低迷はしばらく続く見込みで、米州の販売増加やコスト削減がカギを握りそうだ。(編集委員・嶋田歩)

コマツ・日立建機 米好調、鉱山機械業績けん引

日立建機は北米の売上収益で、24年3月期に前期比26%増の3838億円を予想する。コマツも北米の売上高が、23年4―12月期で前年同期比17・9%増の7168億円と大きく伸びた。

北米は米大手キャタピラーが値上げを積極的に表明しているため、価格交渉も行いやすい。中国やアジアなどは低価格競争が起こりやすく、値上げが難しい環境にある。売上高全体に占める中国の比率はコマツ、日立建機とも2%と低いのに対し、コベルコ建機は6%あり、この違いも影響する。

利益率の高い鉱山機械の寄与もある。資源価格の高止まりで、大手鉱山会社から引き合いが強い。日立建機は鉱山機械の23年度需要を前回予測の前年度比10%減から同5%減に上方修正した。

コベルコ建機 中・欧低迷

コベルコ建機は24年3月期の経常損益見通しで、台数減で40億円のマイナス影響、値上げ効果で10億円のプラス影響、コストダウンは横ばいとしている。収益力強化に向けて自動化などを中心とした生産性向上とともに、24年4月に予定するインド工場の製缶能力増強などのグローバルサプライチェーン(供給網)の再編をいかに進められるかがポイントになる。


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日刊工業新聞 2024年02月23日

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