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コンクリ杭工事の支持層到達見える化、西松建設が新システム

コンクリ杭工事の支持層到達見える化、西松建設が新システム

場所打ちコンクリート杭工事の管理システムを開発した(イメージ)

西松建設は場所打ちコンクリート杭工事のアースドリル工法で、支持層への到達確認をリアルタイムで高精度化できる管理システムを開発した。従来の支持層への到達確認に加え、地盤の固さに応じて変化する掘削機の振動を見える化したデータを判断材料として活用する。今後、新開発のシステムを場所打ちコンクリート杭工事に適用し、支持層到達管理システムの信頼性向上を進める。

掘削機に取り付けた加速度センサーで測定したデータを基に、新たな加速度指標を定義。深度計の表示から画像処理(OCR)で取得した深度情報を用いて当該指標の深度分布をリアルタイムに作成・表示する。

支持層への到達確認は、加速度指標の深度分布と標準貫入試験のN値の深度分布との関係性を1本目の杭で把握。それ以降に施工する杭では、この情報を基に加速度指標の深度分布の変化により支持層到達を判断する。

現場の技術者はモバイル端末から測定結果をリアルタイムにモニタリングできる。無線式の加速度センサーの採用により配線作業が不要。複数の機種の掘削機に対応し、汎用性がある。測定作業で掘削を妨げることがなく、従来通りの工程で施工できる。

日刊工業新聞 2024年4月17日

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