ＮＴＴドコモとアマゾンジャパン（東京都目黒区、ジャスパー・チャン社長）は１０日、ドコモのポイントサービス「ｄポイント」をオンラインストア「アマゾン・ドット・コム」の買い物で獲得し、使えるようにする協業を始めたと発表した。ドコモは数億点の品揃えを持つ国内最大のオンラインストアでの買い物で競合他社と差別化し、約１億となった自社の顧客基盤のさらなる拡大を目指す。アマゾンはドコモユーザーの取り込みにつなげる。

ドコモの顧客ＩＤ「ｄアカウント」とアマゾンアカウントを連携し、同ストアで１回当たりの合計注文金額が５０００円（消費税込み）以上の買い物をすると、注文金額の１％分のポイントがたまる。ｄポイントとアマゾンポイントの両方をためられる。金券などを除く買い物でｄポイントを使用可能。同ストアでの買い物でアマゾン以外のポイントを獲得・使用できるのは今回が初めて。

１１日には、ドコモの回線契約者がドコモを通じてアマゾンの特典付き有料サービス「アマゾン・プライム」の月間プランに登録すると、ｄポイントを毎月１２０ポイント還元する施策を始める。

ドコモはマネックス証券やオリックス・クレジットを買収するなど金融サービスを強化している。井伊基之ドコモ社長が「市場は今後も拡大が続き、顧客ニーズが高い」と評価する電子商取引（ＥＣ）分野もてこ入れし、自社経済圏の付加価値向上につなげる。