ニュースイッチ

京大が理学・工学部入試に「女性枠」新設、総長が語った狙い

京大が理学・工学部入試に「女性枠」新設、総長が語った狙い

女性募集枠を説明する湊総長(左)ら

京都大学は21日、2026年度入学の試験から理学部と工学部で女性募集枠を設けると発表した。理学部で15人(入学者定員311人)、工学部で24人(同955人)とする。両学部の女性比率は低く、旧帝国大学と呼ばれる7大学の中で最低レベルにあるという。女性募集枠の新設により、いびつなジェンダーバランスの改善につなげる狙いだ。

京大は従来の入試の後期日程を廃止した上で、16年度入学生から特色入試を導入した。両学部はこれまでの良好な実績を踏まえ、特色入試の枠組みの中で女性募集枠を設定する。理学部は出身高校別の人数制限を設けない総合型選抜、工学部は学校推薦型選抜で行う。

大学入学共通テストの成績や専攻分野に関わる能力測定考査のほか、口頭試問で合格者を決める。理学部は29日、同制度の説明会をオンラインで実施する予定。

湊長博総長は京大で開いた会見で「国際標準として多様性は必須。女性がチャレンジできる制度をまずつくる」と述べた。

日刊工業新聞 2024年03月22日

編集部のおすすめ