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4社経常減益・1社赤字…特殊鋼6社の決算、価格改善も販売数量減

2023年4ー12月期

特殊鋼6社の2023年4―12月期連結決算は、愛知製鋼の税引き前利益(国際会計基準)が増益となるも、大同特殊鋼、山陽特殊製鋼、三菱製鋼、東北特殊鋼の経常損益が減益、日本高周波鋼業が赤字だった。受注は自動車関連が回復しているが、産業・建設機械などは低調。販売価格の改善が進む一方、海外経済の低迷や円安に伴う調達コスト増などに直面。24年3月期通期の経常損益は、山陽特殊製鋼、三菱製鋼、日本高周波鋼業の3社が下方修正した。

23年4―12月期で経常減益となった4社は原燃料の高騰分を転嫁するなど販価改善に取り組んだものの、販売数量の減少や商品構成の悪化などに見舞われた。

大同特殊鋼はステンレス鋼の販売数量が、供給網での在庫調整の長期化で減少したことが減益の主因。山陽特殊製鋼は欧州の経済低迷による子会社欧オバコの販売低迷、一過性増益要因の剥落が響いて、経常利益が前年同期からおよそ半減した。

また、三菱製鋼は北米のバネ事業が改善する一方、国内の建機、産機向けが振るわず特殊鋼事業の収益が悪化。当初想定していた生産改善も数量減により計画通り進まなかった。

日本高周波鋼業はコスト低減を進めたものの、厳しい環境下で売上数量が落ちて経常損益は約10億円の赤字。当期損益は固定資産売却益により68億円の黒字だった。一方、愛知製鋼は販価の引き上げや原価低減努力が功を奏し、23年4―12月期の税引き前利益が前年同期比約7・1倍の約95億円だった。

24年3月期の経常利益について、三菱製鋼は従来予想の前期比46・9%増の55億円から今回、同59・9%減の15億円に下方修正した。営業利益の減少に加え、為替ヘッジコストなど営業外費用が膨らんだためとしている。

日刊工業新聞 2024年02月15日

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