レーザーで宇宙ゴミ除去、スカパーJSATが29年度に新サービス
スカパーJSATは30日、12日に設立した宇宙デブリ(ゴミ)の除去を目指すオービタルレーザーズ(東京都港区、福島忠徳社長)が2029年度に小型衛星を用いた除去サービスを始めると発表した。レーザーを使うことで、非接触で安全にデブリの軌道を変え、大気圏へと導くことができ、持続可能な宇宙開発の実現に貢献する。また、衛星に搭載する高性能センサー「LiDAR(ライダー)」による地表観測事業も計画する。
福島社長はレーザーを用いることで「(衛星が)近づく必要なく、標的と接触する可能性が低い」と安全な除去手段であることを強調した。レーザー技術などは理化学研究所と共同研究をしている。
今後、各国の宇宙機関や小型衛星を一体的に運用する衛星コンステレーション事業者などからデブリ除去の利用料などをもらうビジネスモデルを想定する。25年度には回転するデブリをレーザーで止める機器の販売も計画する。
日刊工業新聞 2024年01月31日