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GPU効率冷却する水冷クーラー装着部品、TEKNIAが開発で生かした技術

GPU効率冷却する水冷クーラー装着部品、TEKNIAが開発で生かした技術

開発した部品を用いてグラフィックボードにCPU用水冷クーラーを装着

TEKNIA(テクニア、名古屋市中川区、高橋弘茂社長)は、米エヌビディアのパソコン(PC)用グラフィックボードの画像処理半導体(GPU)を冷やすために、市販の中央演算処理装置(CPU)用水冷クーラーをボードに取り付けられる部品を開発した。アルミニウム製のためヒートシンクとしても機能する。消費税抜きの価格は5000円程度にし、電子商取引(EC)サイトで2月に発売予定。3年間で300万円の売り上げを目指す。

開発した部品はエヌビディアの「RTX3000」シリーズ以降のグラフィックボードの冷却効率を上げるのに使用する。以前のシリーズ向けでは専用クーラーを手がけるメーカーがあるが、RTX3000シリーズ以降向けにはないという。

同シリーズの基板は発熱するチップが高密度化しており、従来の専用クーラーの設計では冷却できない部分ができてしまう。そこで市販のCPU用水冷クーラーを取り付けて冷却できる部品を開発。アルミ製にして、チップに接触させることでヒートシンクとしての機能も持たせた。

工作機械や専用機の設計から部品加工、組み立てまでを手がけるテクニアが、設計と切削加工の技術を生かして製品化した。発案はPC自作が趣味の社員が行った。当初は部品を板金で製作することを想定し、その加工を外注する予定だった。だがコンピューター利用設計・製造(CAD/CAM)や3Dプリンターを利用して試作を重ね、全て内製できる設計にして、初期投資を抑えた。


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日刊工業新聞 2024年01月29日

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