タワークレーン遠隔操作、清水建設が実証試験で生産性確認
清水建設はタワークレーン遠隔操作システム「TawaRemo(タワリモ)」の実証試験を自社現場で行い、機上の運転室で操作した場合と同等の生産性を確認した。作業所内に設けた遠隔操作室と機上の操作室から、サポートユニット(吊荷重量100キロ―200キログラム)の配置揚重(搬送距離30―50メートル)を同一条件で行った結果、両者の所要時間がほぼ同じだった。
タワリモはタワークレーンのオペレーターがクレーンに設置した各種カメラの映像などの情報を基に、遠隔地から操作するシステム。これまで鹿島などの建築現場で8件の適用実績があり、労働環境改善に貢献している。
一方、これまでの適用現場で使用されたタワークレーンはいずれも主要メーカーである北川鉄工所と小川製作所(千葉県白井市)の製品で、同じく主要メーカーに位置付けられるIHI運搬機械(東京都中央区)製タワークレーンへの導入実績はなかった。
清水建設は今回の現場展開に当たり、鹿島などと「TawaRemo(IHI機対応版)」を新たに開発。IHI運搬機械製タワークレーンの遠隔操作を可能にした。
日刊工業新聞 2024年01月25日