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日産が小型車「キューブ」認定中古車を限定20台で投入する狙い

日産が小型車「キューブ」認定中古車を限定20台で投入する狙い

キューブのカスタマイズ中古車

レトロ調、若者ターゲットに

日産自動車は、内外装部品のカスタマイズ(個別対応)や交換を施した小型車「キューブ」の認定中古車を限定20台で発売した。新車に比べて購入しやすい価格帯の中古車の価値を高めて販売するビジネスモデルの実証実験に位置付けて、販売会社の奈良日産自動車(奈良県大和郡山市)と共同で実施する。販売試行を通じて、2024年度中にカスタマイズや部品交換のパッケージ商品、供給方法、市場性などを議論し、事業化を検討する。

23年の展示会で「レトロ」をテーマにカスタマイズして出展したキューブのコンセプト車を基に、日産と奈良日産が試行のためのパッケージ商品を設定した。ベース車両は奈良日産が準備する日産の認定中古車のみを使用。古くなったステアリングホイールやヘッドライトなどの部品を純正部品に交換する「リフレッシュ」と、シートカバーやボディーカラーを追加して個性的なスタイルの車にする「カスタム」の6種類のパッケージを用意した。各パッケージにオプション部品を追加することも可能。

70万円のベース車両にカスタムとリフレッシュの標準パッケージを施した場合、総額は約168万円になる。納期は仕様によるが、3週間から1カ月半程度としている。

自動車は高機能化や物価高騰などを背景に新車価格が高くなる傾向にある。日産は価格帯の低い中古車の価値を高めることで、若年層などの需要を取り込みたい考え。日産グローバルアフターセールス商品開発&エンジニアリング事業本部の初鹿野久美本部長は「認定中古車の新たな価値創造と認知向上により、広い顧客層との接点を増やし、日産ファンの育成につなげたい」と述べ、中古車市場から顧客層を拡大する狙いを説明した。

日刊工業新聞 2024年01月22日

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