積雪で「太陽光発電」破損が急増…NITE分析が浮き彫りにしたこと
大雪で小規模の太陽光発電設備の破損が急増―。製品評価技術基盤機構(NITE)がまとめた事故分析によると、2021―22年度に報告された同設備の破損事故は合計43件だった。同時期に発生した中規模以上の同設備の破損が合計23件で、小規模設備のほうが約1・9倍多かった。出力が小さいほど積雪の被害を受けやすい傾向が浮き彫りになった。場合によっては一度の積雪で全損してしまう可能性があるという。
NITEは電気工作物に関する事故情報データベース(詳報公表システム)を基に、18―22年度までに報告された同設備の事故を分析した。特に遊休地などに設置される小規模設備の被害が目立つ。破損してしまうと、感電などの危険性に加え、長期にわたる復旧工事が必要となるおそれがある。
NITEは設置時の対策として太陽光パネルから雪が落ちやすくなるようにパネル傾斜角を設計するとともに、優先的に除雪してもらえる契約を業者と結ぶことが有効としている。
日刊工業新聞 2024年01月16日