日本自動車輸入組合（ＪＡＩＡ）が１１日発表した２０２３年の外国メーカー車の輸入車新規登録台数によると、電気自動車（ＥＶ）が前年比５９・６％増の２万２８９０台となり、５年連続で過去最高を更新した。外国メーカー車全体に占めるＥＶのシェアは同３・３ポイント増の９・２％に上昇した。ＪＡＩＡはＥＶについて「日本市場で未投入のモデルなど増加要因があり、今後も着実に増える」と見ている。

外国メーカー各社のＥＶラインアップ拡大に加え、中国の比亜迪（ＢＹＤ）などアジア勢の販売が増加。政府の補助金と充電インフラの拡充も後押しとなった。１２月単月のＥＶ販売台数は前年同月比３１・３％増の２９５６台で、外国メーカー車に占めるシェアは同２・５ポイント増の１１・０％。同シェアは８月以降、５カ月連続で１０％を超える結果となった。

ＥＶ以外を含む２３年の外国メーカー車の総計は前年比２・５％増の２４万８３２９台で、２年ぶりの増加となった。乗用車の価格帯別では１０００万円以上が同２０・４％増の３万７４２９台、４００万円以上１０００万円未満が同１０・２％増の１４万１７８３台で、高価格帯が好調を維持した。

ブランド別ではメルセデス・ベンツが９年連続で首位を維持。アウトドアレジャー需要などを背景にスポーツ多目的車（ＳＵＶ）が人気を集めたランドローバー、販売店の新設をはじめ販促活動が奏功したＢＹＤなど７ブランドが暦年での最高記録を更新した。ＢＹＤは１５１１台で、前年の３１台から急伸した。

１２月単月のＥＶ以外を含む外国メーカー車の総計は、前年同月比１・６％増の２万６９９１台。大手ブランドの旗艦モデルの供給が安定したことなどから、３カ月ぶりの増加に転じた。