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トラック販売は9カ月連続プラスも…「前年同期の反動に過ぎない」

部品供給不足が改善

トラック業界関係者がまとめた11月の普通トラック(積載量4トン以上の大型・中型トラック)の販売台数は、前年同月比16・3%増の5344台となり、9カ月連続で前年同月を上回った。半導体をはじめとする部品の供給不足が改善傾向にある。ただ、「(部品不足や日野自動車のエンジン認証不正問題などで)前年同期に販売が低迷していた反動に過ぎない」(関係者)との見方もある。大幅な成長が見込めない国内市場でどう差別化するかが各社の課題だ。

普通トラックの販売状況

企業別では日野自と三菱ふそうトラック・バスが前年同月を上回った。特に日野自は前年同月比95・6%増と大幅に台数を伸ばした。一方、UDトラックスは同23・0%減、いすゞ自動車は同6・9%減だった。

日野自は型式指定の取消処分を受けた「A09Cエンジン」搭載の大型トラック「日野プロフィア」の出荷を2月に再開。直近3カ月間(9―11月)の販売台数も前年同期比49・5%増と、一度失ったシェアを順調に取り戻しているようにも見える。

ただ、同社は「大型エンジン『E13C』搭載車など出荷を再開できていない車種もある。このままシェアが増え続けるとは見ていない」と慎重だ。

11月の車種別の販売実績は中型が前年同月比23・9%減、大型が同38・1%増だった。中型は三菱ふそうを除く3社が前年同月の実績を割り込み、大型はUDを除く3社が前年同月を上回った。

日刊工業新聞 2023年12月06日

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