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ホンダが22億円拠出、米オハイオ州で高性能電池セル製造へ

ホンダが22億円拠出、米オハイオ州で高性能電池セル製造へ

ホンダが来年初に北米で初めて投入するEV「プロローグ」

技術開発・人材育成環境を提供

ホンダは米オハイオ州立大学や独シェフラー、オハイオ州の経済開発機構「ジョブズ・オハイオ」と協力し、2025年4月に同州のイノベーション地区内に電池セル研究センターを設立する。電池セル材料や製造技術の開発、電池技術人材の育成環境を提供する。電池セルに関する基礎研究の成果を電気自動車(EV)用の高性能電池セルの製造につなげる。この計画には2200万ドル(約33億円)が投資され、ホンダは主要パートナーとして設備投資などに1500万ドル(約22億円)を拠出する。

電池セル研究センターはオハイオ州のイノベーション地区にある広さ2万5000平方フィート(約2300平方メートル)の施設を電池セルの研究、生産、教育用に改修する。電池セルの組み立てに必要な装置や乾燥室を導入し、セルの生産も可能になるとみられる。センターの管理と運営はオハイオ州立大の材料製造研究所(IMR)が担う。

ホンダは30年までに年間200万台のEVと燃料電池車(FCV)を生産し、40年には販売する4輪車の全てをEVとFCVにする電動化戦略を掲げる。オハイオ州にある既存の3工場を北米におけるEV生産のハブ工場とする計画で、26年に北米で投入する自社開発EVプラットフォームを採用したEVもオハイオ州の工場で生産する予定だ。

独シェフラーも次世代の全固体電池の技術を開発しており、オハイオ州立大の戦略的パートナーとして協力する。

日刊工業新聞 2023年11月27日

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