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ホンダが通期上方修正、売上高20兆円で過去最高へ

ホンダは、2024年3月期連結業績予想(国際会計基準)を上方修正し、売上高は8月公表比1兆8000億円増の20兆円(前期比18・3%増)、営業利益は同2000億円増の1兆2000億円(同53・7%増)となる見通しを発表した。売上高と営業、税引き前の各利益は過去最高を更新する見通し。為替円安の効果に加え、北米や日本国内の販売増、販売構成の改善と価格改定の効果が寄与する。

単位億円、増減率%、下段通期見通し、▼は赤字・マイナス。配当がある場合の上段カッコ内は前の期の実績、下段通期見通し

一方、4輪車の世界販売台数の見通しは中国を含むアジアの減少により、8月公表比25万台減の410万台(同11・2%増)、2輪車はベトナムや中国などの減少を反映し同38万台減と下方修正した。

24年3月期の税引き前利益見通しは、販売の台数と構成の変化で3716億円、価格改定などで3940億円の増益効果を見込み、品質関連費用などの諸経費で発生する3214億円の減益要因を上回る。通期の為替レートは前回公表の1ドル=125円を同140円に変更した。

販売が落ちている中国市場について青山真二副社長は「BEV(電気自動車)にかじを切っていて24年以降に4機種を投入し巻き返しを図る」とし、24年以降の回復を目指す考えを示した。

23年4―9月期連結決算は売上高と営業、税引き前、当期の各利益が過去最高だった。販売構成の改善や価格改定が進み、営業利益率は前年同期の5・6%から7・2%に改善。販売台数は北米の需要が堅調だった一方、中国は新エネルギー車(NEV)の市場拡大や価格競争の影響を受け前年同期を下回った。


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日刊工業新聞 2023年11月10日

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