日産のセダン「セントラ」に搭載、ジヤトコが小・中型車用「新型CVT」開発
ジヤトコは小・中型前輪駆動(FF)車用の新型無段変速機(CVT)「CVT―XS」を開発し、ジヤトコメキシコ(アグアスカリエンテス州)で生産を開始した。加速感や応答性など運転性能を高めたほか、燃費性能向上などを図り、FF車用CVTの主力とする「CVT―X」を上回る性能を備える。日産自動車が北米で販売するセダン「セントラ」に搭載する。
CVT―XSは駆動力の伝達効率90%のCVT―Xを改良。メカオイルポンプの小型化によってメカニカルロスを低減し、燃費性能を向上。多板ロックアップ、3方リニアソレノイドを用いて発進時および再加速時にエンジン回転の吹け上がりを抑え、ドライバーが意図する加速感が得られる。ツインオイルポンプの採用で応答性も高めた。
横置きだったコントロールバルブを縦置きにしてユニットの全高を低くした。これにより出力280ニュートンメートルのポテンシャルを持つユニットでも搭載した小型車両の衝突要件を満たし、車両の安全性向上を図った。
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日刊工業新聞 2023年10月18日