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最大回転到達70%時短、牧野フライスが5軸制御立型MC投入

牧野フライス製作所は生産効率を高めた5軸制御立型マシニングセンター(MC)「DA500=写真」を発売した。主軸が最大回転数の毎分2万回転に達するまでの時間を同社従来製品と比べ70%短縮。加工対象物(ワーク)の最大直径寸法を同23%拡大し、時間と設置面積当たりの生産性を向上した。ワークを効率的に供給する自動化仕様を設定して省人化にも対応した。半導体製造装置や航空機などの部品加工需要を取り込む。

開発した新型機は最大直径800ミリ×高さ500ミリメートルのワークの加工に対応する。機内構造の工夫などにより、切りくずの排出性能も高めた。消費税別の価格は5500万円。2024年10月から出荷し、年100台の販売を目指す。

オプション機能も拡充。複数のワークを在庫して自動交換するパレットマガジンでは、ワーク寸法に応じて4種類の配置を選べる自動化仕様を採用した。機械本体と同じ最大直径800ミリメートルのワークを最大四つ配置でき、長時間の連続稼働にも対応する。

旋削機能も搭載可能。テーブルの最大回転数は毎分800回転で、工程集約にも対応する。

パレットマガジンと工具マガジン内に設置した二つのカメラで、ワークや工具の設定ミスを検知して知らせる機能も開発。作業の誤りを未然に防ぎ信頼性向上に貢献する。温度による機械変形を予測して補正する制御技術などにより、消費電力を同21%削減するなど環境性能も高めた。

限られた設置スペースで生産性の向上、省人化、工程集約などに対応し、部品が大型化する半導体製造装置向けなどの成長需要を取り込む。


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日刊工業新聞 2023年10月17日

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