ニュースイッチ

電力効率100倍、伝送容量125倍…NTTがサービス始める低遅延通信技術「APN」の圧巻

NTTは2024年度にも、ネットワークから端末までを光で結ぶ低遅延通信技術「オールフォトニクス・ネットワーク(APN)」で国内の主要都市間を結ぶサービスの提供を始める。26年度からはAPNの全国展開を加速。光電融合デバイス搭載の省電力サーバーを組み合わせた省電力・低遅延通信サービスを展開し、次世代光通信基盤の構想「IOWN(アイオン)」関連事業の拡大を目指す。

国内の主要都市にあるNTTの局舎にAPN関連機器を設置し、都道府県をまたいだ通信でもAPNの利用を可能にする。NTT東日本、NTT西日本は3月、企業向けの「APN IOWN1・0」の販売を月額198万円(消費税込み)で始めたが、同一県内の通信が対象だった。

APNはネットワークから端末まで、すべてにフォトニクス(光)ベースの技術を導入する。エレクトロニクス(電子)ベースの従来技術に比べて電力効率を100倍、伝送容量を125倍、遅延を200分の1と、圧倒的な低消費電力と高品質・大容量、低遅延の伝送を実現する。25年に開く大阪・関西万博の夢洲会場(大阪市此花区)にAPNを提供する。

IOWN関連技術では、光回路と電気回路の融合で大幅な省電力化と高速通信を実現する光電融合デバイスで第3世代となる「光エンジン」も同万博で公開予定。DSP(デジタル信号処理装置)と光回路、ファイバー・アレイ・ユニット(FAU)をパッケージ化し、データセンターなど向けの展開を目指している。

早ければ26年度をめどに、この光電融合デバイスを用いて消費電力を大幅に抑えた省電力サーバーなどのIOWN関連機器やサービスを組み合わせてAPNの全国展開を加速し、事業拡大を図る。

日刊工業新聞 2023年10月11日

編集部のおすすめ