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次世代mRNA活用、インフルワクチン開発へ

デンカとVLPセラピューティクス・ジャパン(東京都千代田区)、阪大微生物病研究会(BIKEN財団、大阪府吹田市)は、「レプリコン(次世代mRNA)」技術を用いた季節性インフルエンザワクチン開発の共同研究を始める。同技術を用いたワクチンは改変が容易で、少量の接種で十分な抗体を得る効果が期待できる。2024年度中に試作品を作製し、マウスによる有効性・安全性評価などの実施を目指す。

現行のインフルエンザワクチンは主に発育鶏卵でウイルスを培養して製造される。ただ高品質な発育鶏卵が大量に必要なほか、製造期間が半年以上かかるなどの課題がある。共同研究では、VLPセラピューティクス・ジャパンが持つ次世代型ワクチンの基盤技術を活用。製造期間を短縮し、少ない接種量で効果を示すだけでなく、免疫が長く持続するワクチンの創出を目指す。

日刊工業新聞 2023年10月05日

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