カネカは新型コロナウイルス抗原とインフルエンザウイルス抗原を１回の検体採取で検査できる同時抗原検査キット（写真）を発売した。イムノクロマトグラフィー法により特別な検査機器を使用せず、鼻咽頭ぬぐい液や鼻腔（びくう）ぬぐい液中に含まれる抗原を高精度で判定できる。判定にかかる時間は約１０分で、変異株にも対応する。また液漏れを起こしにくいネジ式フィルターを採用した。

消費税込みの価格は検査１０回分で１万９８００円。イムノクロマトグラフィー法は毛細管現象と抗原抗体反応を利用した検査方法。短時間で疾病の有無を見つけることに優れるとされる。カネカは独自のＰＣＲ技術を用いて体外診断薬を開発するなど各種検査キットを手がけてきた。今後も検査キットのラインアップを拡充するとともに、ＤＮＡワクチン原薬や感染症治療薬の中間体の受託製造などに取り組む。