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8時間稼働へ…住友建機、量産型電動ショベルを来年度開発

8時間稼働へ…住友建機、量産型電動ショベルを来年度開発

展示会に出展した7・5トン電動ショベル。昨年に続き2回目で細部を改良している

住友建機は早ければ2024年度にも、量産型の電動ショベルを開発する。親会社の住友重機械工業から駆動用モーターや減速機、制御機器などキーパーツの技術、供給支援を受けられる点など、住友重機械グループのメリットを生かしつつ、国内外で高性能リチウムイオン電池(LiB)のサプライヤーを開拓。30―60分程度の継ぎ足し充電により、約8時間稼働を目指す。

住友建機は試作済みの7・5トンの電動ショベルに加えて、13トン車の開発も想定する。13トン車は住友建機の国内生産台数の3割を占める主力車種。電動化により製品使用時の二酸化炭素(CO2)削減に大きく貢献する。

国内向けだけでなく、北米などへの輸出も視野に入れる。ディーゼルエンジン車では排ガス規制の影響で国別の仕様が必要となるが、電動ショベルは「世界統一車両」(住友建機の数見保暢社長)としての展開が見込める。電池など主要部品のコスト高は課題だが、量産効果を引き出しやすい。

量産型電動ショベルの本格的な開発に向けて、6月に社内に専門組織「電動化推進室」を新設した。約20人の開発人員を集め、住友重機械のメカトロニクス部門や関連会社、技術研究所(神奈川県横須賀市)の支援を受けつつ、LiB調達先を発掘・開拓する。

電動ショベルでは、燃料電池水素エンジンなどほかの選択肢もあるが、市場投入までのスピードを優先するため、まずはLiB搭載車に絞って開発する方針だ。

建機業界ではコマツが23年度を「電動化建機の市場導入元年」と位置付け、10月以降に国内と欧州で20トン電動ショベルのレンタル発売を計画。また日立建機は欧州で13トン車を22年11月に発売済みで、米キャタピラーは20トン車を開発している。


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日刊工業新聞 2023年09月15日

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