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大阪モノレールが約1050億円投資で延伸、沿線開発も

大阪モノレールが約1050億円投資で延伸、沿線開発も

観光列車「ミライ」に用いる万博デザインをまとった「エキスポ・トレイン・2025大阪モノレール号」

大阪モノレール(大阪府吹田市、佐藤広章社長)は、2025年大阪・関西万博への機運醸成や沿線開発、延伸で利用客増を図る。万博のテーマカラーをまとって全国の各地域の魅力を伝える観光列車「ミライ」を月1回程度のペースで運行。沿線では大型アリーナなどが開業する予定で活性化へ連携する。29年には事業費約1050億円を投じて大阪府門真市の門真市駅から同東大阪市の瓜生堂駅まで延伸する計画で、延伸区間で1日約4万人の利用を試算する。(大阪・市川哲寛)

ミライは「エキスポ・トレイン・2025大阪モノレール号」を用いて12月まで月1回走る計画。10月は東北、11月と12月は四国の自治体などと連携して車内での食事や高架軌道からの車窓を楽しんでもらう。駅では物産展や伝統芸能の公演も開く。9月に英語版パンフレットを作成して大阪市内のホテルなどで配布し、外国人の誘客も図る。

大阪モノレールは1970年に大阪で開かれた万博の会場跡地の公園などを走り、万博とのつながりは深い。2024年以降も頻度は未定だが運行を続ける方針。

各地との連携以外にクラフトビールやワインなどがテーマのイベント列車も運行する。12月には全国の鉄道事業者らが集まるイベント「万博鉄道まつり」が5年ぶりに万博記念公園で開かれ、10万人の来場を見込む。

沿線では、万博記念公園駅前に年間180万人の来場を見込む西日本最大級のアリーナが29年1月までに開業する。アリーナを中核に商業施設やホテル、マンションなども37年までにできる。自治体などと連携したまちづくりで「沿線施設に来てもらう仕掛けをして定住人口増につなげる」(佐藤社長)。

また門真市駅の近くに4月に開業したアウトレットなどの大型商業施設への利便性を高めるため、延伸時に同施設により近い松生町駅(仮称)を設ける。

延伸区間では大阪メトロやJR、近畿日本鉄道と接続する。大阪から放射状に延びる各路線をつなぐ環状線の役割を高め、鉄道ネットワークの強化につなげる。奈良線とけいはんな線の2路線に接続する近鉄に乗り換えれば奈良方面と、既存路線で接続する阪急電鉄京阪電気鉄道からは京都方面に行け、大阪モノレールが乗り入れる大阪国際空港(伊丹空港)と合わせると旅行客の利便性が高まる。沿線でのホテルなどの開発にもつながる。

既存車両の更新を24年度以降に完了させるほか、延伸時は車両の増備を検討している。「安全運行や安定運営には一定の利用が前提。需要を増やす取り組みを続ける」(同)と強調する。

日刊工業新聞 2023年08月30日

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