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燃料アンモニア、ペロブスカイト太陽電池…大企業の技術系役員経験者がカーボンニュートラル技術分析

燃料アンモニア、ペロブスカイト太陽電池…大企業の技術系役員経験者がカーボンニュートラル技術分析

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技術同友会(東京都千代田区)がカーボンニュートラル(CN、温室効果ガス排出量実質ゼロ)に貢献する技術の資料を提供している。大企業の技術系役員経験者らが燃料アンモニアやペロブスカイト太陽電池など日本のCN技術について分析した報告書を作成。ホームページに掲載し、広く活用を呼びかけている。

技術同友会の「CNのための新技術開発・研究開発調査委員会」が大学教員らとの勉強会を重ね、2022年時点の日本の最先端CN技術をまとめた。開発推進の優先度を技術優位性や日本の強み、安全保障などの6軸で評価すべきだとした。

実装の道筋として、まずゼロカーボン宣言をした自治体や企業での二次電池や水素利用を推進。追って官民インフラ投資で水素発電やアンモニア火力などが伸長する青写真を描いた。

付属資料では次世代自動車や、藻場などで温暖化ガスを吸収する「ブルーカーボン」といった企業技術を一覧化。各技術の概要、現状、市場性、課題の要約などを公開している。

日刊工業新聞 2023年07月18日
山本佳世子
山本佳世子 Yamamoto Kayoko 編集局科学技術部 論説委員兼編集委員
「技術は強いが、社会実装や国際展開が弱い」といわれる日本。元技術系役員らの思いは強く、CNを支える各技術について、特定産業に偏らず冷静に分析したという。付属資料は著作権フリー(連絡だけあればOK)だ。現場の企業人が調査企画を思案する、最初の段階で役立ちそうだ。

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