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丸紅が大容量蓄電池量産化を後押しする

エストニア社に追加出資
丸紅が大容量蓄電池量産化を後押しする

スケルトンは蓄電池を使った鉱山向け電動トラックを英シェルと開発している(イメージ、丸紅提供)

丸紅は、蓄電装置の電気二重層キャパシター(ウルトラキャパシター)生産の欧州大手でエストニアのスケルトン・テクノロジーズ・グループに追加出資した。キャパシター技術を活用した大容量蓄電池の量産工場を2024年に稼働させる同社の事業拡大を後押しする。出資額は明らかにしていない。自動車の電動化や再生可能エネルギーの需給調整向けで拡大が見込まれる蓄電池ニーズの取り込みを狙う。

丸紅は21年にスケルトンに出資し、日本や韓国を中心にアジア圏で販売代理事業を展開してきた。自動車や電力系統、産業機器向けで容量の大きい蓄電池の市場ニーズを踏まえ、このほど追加出資に踏み切った。

スケルトンは独自の電極技術や材料と、急速充放電が可能なウルトラキャパシターを組み合わせた大容量蓄電池の量産工場を建設中で、24年に稼働する予定。鉱山運搬車の完全電動化を目指す英資源大手シェルと大型電動トラックを開発中のほか、系統用蓄電池や電車、電動船の用途でも顧客からすでに引き合いがあるという。

スケルトンは、独シーメンスや米ゼネラル・エレクトリック(GE)など欧米を中心に主要重電メーカーを顧客に抱える。丸紅はスケルトンに人材を派遣してグローバル市場でのマーケティングも支援し、販路拡大を促進する。

丸紅は25年3月期を最終とする3カ年の中期経営計画で「全事業のグリーン化推進」を掲げる。再生エネなどの上流開発事業に加え、需給調整機能など向けに川下の蓄電池事業の強化にも取り組んでいる。

日刊工業新聞 2023年07月11日

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