三菱電機の株主総会、一連の品質不正問題受け社長が示した認識
三菱電機は29日、都内で定時株主総会を開催した。漆間啓社長は一連の品質不正問題を受け「技術的に正しい説明を尽くす組織能力を再構築する必要がある」と認識を示した。その上で「経営層自らが顧客と対話・交渉することで、現場の負担を軽減し、そもそも現場が品質不適切行為を起こす必要がない仕組みを構築していく」とした。
同社は2022年10月、外部専門家による調査委員会の最終報告書において、17拠点で197件の不正があったと公表。23年4月には、子会社5社で12件の不正が判明したと発表した。現在は双方向なコミュニケーションの活性化など組織風土改革を実施中。漆間社長自身、これまで「ほぼ100回くらい(国内44カ所ある)それぞれの現場と対話してきた」という。
総会では、取締役12人選任の議案を可決した。女性の取締役はこれまで1人だったところ、3人に増えた。
日刊工業新聞 2023年06月30日