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ロームがSiCパワー半導体長期供給、取引額1300億円以上

独ヴィテスコと契約

ロームは、独ヴィテスコ・テクノロジーズに対して炭化ケイ素(SiC)パワー半導体を長期供給するパートナーシップ契約を締結した(写真)。同社は2024年からローム製SiC半導体を使ったインバーターを電気自動車(EV)向けに量産する。同契約による取引額は24―30年で計1300億円以上を見込んでいる。

ヴィテスコは独コンチネンタルのパワートレイン(駆動装置)部門から19年に独立し、インバーターやEV用駆動装置「イーアクスル」などを手がける。ロームとヴィテスコは20年からSiCを使ったインバーター開発で協業しており、すでに大手2社のEVへの採用が決まっているという。当初は25年に市場投入する計画だったが、EV市場の急成長などを背景に前倒しでの供給を決めた。

ロームはSiC半導体事業を成長の柱と位置付け、23年度の設備投資額1600億円のうち、5割強をSiCの増産に充てる計画。


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日刊工業新聞 2023年06月20日

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