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三井金属が増産投資、次世代半導体実装材「HRDP」の性能

三井金属が増産投資、次世代半導体実装材「HRDP」の性能

300mmウエハー形状HRDP製品

三井金属は次世代半導体向けの微細回路形成用材料「HRDP」について、協業するジオマテックの赤穂工場(兵庫県赤穂市)内で第2ライン導入に向けた投資を決定した。2025年の稼働を予定する。成膜工程部分におけるジオマテックの設備投資額は9億円。生産能力は現在の約2倍になる見通し。三井金属は投資内容と投資額を公表していない。今回の設備投資は、2025年にかけて順次実施していく。

現在稼働中の開発設備の拡充も予定する。顧客との開発体制を加速させることで、半導体パッケージ製造にかかる工程数や時間といったサイクルタイムの短縮を実現する。これらの設備の拡充により、加速する開発需要に対応し、次世代半導体市場における量産採用・拡大につなげる。

HRDPは配線の幅と線同士の間隔(L/S)が2/2マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以下の微細回路を実現できる特殊キャリア。三井金属が開発し、ジオマテックが製造を行っている。

現在、大手半導体メーカー複数社がHRDPを適用した次世代半導体パッケージ開発を本格化している。こうした状況から、両社は生産能力・品質向上に向けた投資を決定した。


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日刊工業新聞 2023年05月17日

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