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国内トップクラスの水素・燃料電池研究開発拠点「ネスラド」の全容

国内トップクラスの水素・燃料電池研究開発拠点「ネスラド」の全容

開所式に臨む山梨県の長崎知事(左から2人目)

山梨県は水素・燃料電池などの次世代エネルギーに関する研究事業の集積を目指し、甲府市の米倉山で整備を進めてきた「米倉山次世代エネルギーシステム研究開発ビレッジ(Nesrad、ネスラド)」の開所式を開いた(写真)。国内を代表する燃料電池評価機関のFC―Cubicをはじめ、水素・燃料電池分野で先端研究を進める9者が入居。国内トップクラスの水素・燃料電池に関する研究開発拠点として4月から本格運用する。

開所式で長崎幸太郎山梨県知事は「ネスラドで企業間交流が行われ、山梨を核として次世代エネルギーの技術革新が飛躍的に進むことを期待する」と力強くあいさつした。同施設にはセミナールームを備えた企業ごとの研究棟のほか、技術者が意見を交わせるよう「交流スペース」を設置。新たなイノベーションの創出を促す。

山梨県は山梨大学など水素・燃料電池に関する研究開発拠点を県内へ集積してきた。米倉山電力貯蔵技術研究サイトでは1000キロワット級の太陽光発電設備を備え、再生可能エネルギーからグリーン水素を製造する「P2G(パワー・ツー・ガス)システム」の実証試験を実施中。自治体、企業と国内外における連携も進めている。

ネスラドへの入居企業・団体は次の通り。
 ▽FC―Cubic▽エクセルギー・パワー・システムズ(東京都文京区)▽NTTドコモ、エクセルギー・パワー・システムズ(共同事業)▽東レ▽巴商会(東京都大田区)▽ヒラソル・エナジー(同文京区)▽ミラプロ(山梨県北杜市)▽武蔵エナジーソリューションズ(同)▽やまなしハイドロジェンカンパニー(甲府市)

日刊工業新聞 2023年03月31日

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