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古河電工が光学・放熱・電源技術を生かす、宇宙衛星で売上高100億円へ

古河電工が光学・放熱・電源技術を生かす、宇宙衛星で売上高100億円へ

握手する古河電工の枡谷取締役(右)と東大の中須賀教授

古河電気工業は、宇宙衛星関連事業に参入する。東京大学大学院工学系研究科と人工衛星に関する社会連携講座を開設し、4月から2者間で3年間、共同研究する。小型・超小型人工衛星の開発や製造、供給体制を構築・強化し、衛星サービスの基盤づくりに取り組む。早期にサービス事業へと展開し、2030年に売上高100億円規模の事業創出を目指す。古河電工は光学、放熱、電源技術などを活用し、宇宙領域における新事業創出を加速する。

東大との共同研究で、競争力のある衛星サービスを生み出すビジネスエコシステムの創成に取り組む。古河電工が光ファイバーケーブルやヒートパイプで培ったフォトニクス技術や放熱技術などの要素技術を、国産の小型・超小型衛星の製造に生かす。25年以降にコンポーネントやサブシステム製品の軌道実証を開始し、29年に衛星を打ち上げる計画。

同日の会見で古河電工の枡谷義雄取締役は「当社の技術力と東大の宇宙事業の知見や経験を合わせて、日本の宇宙産業のさらなる発展に貢献したい」と述べた。社会連携講座の講座長を務める東大の中須賀真一教授は「政府をはじめ、大量の超小型衛星を製造するプロジェクトが今後増大する」と連携への期待を示した。

日刊工業新聞 2023年03月16日

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