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目でも味わう眼科のアイスクリーム

海外出張グルメ紀行/台湾編②
目でも味わう眼科のアイスクリーム

旧正月明けのため干支の卯クッキーがまたカワイイ

推薦者:早稲田大学大学院教授・長内厚氏

「宮原眼科(台中市)」

台中市の観光名所「宮原眼科」は文字通り目の保養になる。日本統治時代の眼科病院の建物をリノベーションした洋菓子店とレストランの複合施設だ。ただ、店内は和風とも中華風とも言えず、あえて表現するなら大英帝国風か。

もっとも人気なのは2階のレストラン「酔月楼」が階下で手がけるアイスクリームパーラーだ。記者は今回、全部のせに挑戦し、店員さんオススメの東方美人(烏龍茶)、マンゴー、バニラの3種類を注文した。トッピングも3種類選べるとのことで、台湾らしくパイナップルケーキとチーズケーキ、棒ラスクをチョイス。

見た目はかなり派手だが、アイス自体はどれも甘さ控えめだ。1人で食べるにはかなりボリューミーだったため、飽きさせない作り手の工夫に強く感謝した。

宮原眼科の前を流れる「緑川」は歩道がきれいに整備されており、川のせせらぎを聞きながら食べるアイスはまた格別だ。

チョコ味だけでもカカオ含有量の細かな違いでたくさんある

切っても切れない関係は古巣も同じ

長内氏は台中市の台湾東海大学で訪問教授を務めたこともあり、台湾第2の大都市の食文化に精通している。

もともとはソニー(現ソニーグループ)から業務留学した京都大学大学院時代に、ソニーの上司が「台湾の友人を少し手伝ってくれ」と頼まれたのが台湾との出会いだった。

友人の会社が化学大手の奇美実業(チーメイ)で、ちょうど家電事業に乗り出したところだった。そこで商品企画などを手伝い、約5年間チーメイの顧問をしていた。その後は日本台湾交流協会の委員も経験し、台湾との関係を深めていった。

長内氏は1997年に入社したソニーで当時花形だったテレビ事業に配属された。ソニーのテレビ事業は2000年代から韓国・サムスン電子などとの競争に苦戦し、その結果、自社生産を縮小するアセットライト戦略にかじを切った。

ソニーがメキシコとスロバキアのテレビ工場を売却した相手は台湾の鴻海精密工業だった。長内氏も、古巣のソニーも、台湾とは切っても切れない関係が続く。(編集委員・鈴木岳志)

店舗情報

「宮原眼科」外観
店名:宮原眼科
住所:台中市中区中山路20号
TEL:(04)2227-1927
営業時間:10時から21時
HP:https://www.miyahara.com.tw/index-go.php
※情報は取材当時、最新情報は直接問い合わせをお願いします。

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