南海電鉄が100億円発行、サステナ債の使い道
南海電気鉄道は3月以降にグリーンプロジェクトへの初期投資などに充当する社債であるサステナビリティー(持続可能性)ボンドを同社で初めて発行する。環境負荷低減につながる車両や物流施設、沿線地域の社会課題解決を図る再開発プロジェクトの資金に充てる。総額100億円で発行年限は5年の予定。
消費電力を従来の約半分に抑えた通勤車両「8300系=写真」「9300系」の導入費用とする。3月に大阪府茨木市で完成予定の太陽光発電設備を導入した食品流通センター、2020年に完成して断熱性の高い外壁パネルなどを導入したトラックターミナルにも活用する。
再開発プロジェクトでは25年に堺市で開業予定の医療や金融サービスなどの複合施設の建設資金とする。和歌山市に20年に開設したホテルや図書館などの複合施設のリファイナンスにも充当する。
公共交通のサステナブルな経営を目指す方針を資金調達面でも推進する。
日刊工業新聞 2023年02月09日