三井物産・JAXAなどが実証、空飛ぶクルマ管理システムの仕組み
三井物産や宇宙航空研究開発機構(JAXA)、朝日航洋(東京都江東区)などは、空飛ぶクルマの運航管理システムの実証実験を行った。2025年大阪・関西万博での空飛ぶクルマの実装に向けて、空飛ぶクルマを模したヘリコプターと有人機のヘリコプター、無人機の飛行ロボット(ドローン)の実機を飛行させ、緊急時の経路変更のシナリオで機体や離着陸場と情報連携して各機体の運航を調整した。
実験にはJR西日本イノベーションズ(大阪市北区)、小川航空(同此花区)が新たに参加した。前回21年度の実験では有人機と無人機の管理システムをつなげたが、今回は離着陸場との連携にも範囲を広げた。
大阪府咲洲庁舎(同住之江区)に運航調整機能を持つ試験所を設けた。万博期間中に万博会場の離着陸場が閉鎖されて、会場隣の人工島にあるヘリポートに経路変更するという想定で実験した。各機体の飛行ルートや位置情報を大型スクリーンに表示しながら調整し、運用やシステムを検証した。
三井物産は今回の実験成果を踏まえて機能や組織、連携範囲を広げる。あらゆるエアモビリティーを一元管理して衝突回避し、安全で効率的運航するためのプラットフォーム(基盤)を構築する。
【関連記事】 空を飛ぶものの性能を決定付ける金属加工のエキスパート
日刊工業新聞 2023年01月27日