激震マイナス金利!地銀は難局をしのげるか

貸出競争激化、統合・再編の動きへ

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コンサル・投資商品に重点


 「想定外の決定で驚いている」(栃木銀行)、「追加緩和がマイナス金利政策だったのは、タイミングと合わせて予想外の部分もあった」(千葉興業銀行)―。1月29日に日銀が発表したマイナス金利政策導入は、地銀に大きなインパクトを与えた。「デフレ脱却に向けた日銀の強い決意」(池田一義埼玉りそな銀行社長)、「中央銀行の強い意志を示した」(小島信夫京葉銀行頭取)、「強い姿勢が感じられる」(佐久間英利千葉銀行頭取)など、黒田東彦日銀総裁の意気込みの強さを各行のトップは受け止めた。

 さらに「現在、検証・状況把握に努めているところ」(足利銀行)、「影響を調査中」(中京銀行)など、今後の効果や影響を見極める必要性も指摘する。


 マイナス金利で地域経済や地銀の経営はどうなるか。「今すぐ地域に大きな影響が出るとは考えていない。当行についても同様」(山口フィナンシャルグループ)、「当行への影響は限定的」(紀陽銀行)、「当行への影響は大きなものではない」(池田泉州銀行)と短期的な影響は少ないと見る。

 一方で、業界全体へのマイナス面を心配する声もある。「一般的には市場金利の一段の低下による利ざやの縮小や、国債利回りの低下による有価証券運用の見直しが必要になる」(東京TYフィナンシャルグループ経営企画部)、「日銀当座預金に追加で増やす残高が大きい銀行や、資金運用を国債中心にやっている銀行は厳しい状況になる」(池田泉州銀行)などの見方だ。

有価証券に影響


 「貸出金や有価証券などの利息低下による収益減は避けられない」(紀陽銀行)、「マイナス金利導入に伴って市場金利のさらなる低下によって、金融機関全体の収益に一段の下押し圧力がかかることが懸念される」(西日本シティ銀行)という見方をする金融機関もある。

 今後、地銀はどう対応するのか。武蔵野銀行の加藤喜久雄頭取は「低金利下で培った手数料ビジネスやコンサルティングなどは引き続き力を入れる」と強調する。

 さらに「投資型商品を新規顧客に向けて時間をかけて販売していく」(横浜銀行)、「金利のみの競争に頼らない、コンサルティング機能を発揮した取り組みの充実」(東京TYフィナンシャルグループ経営企画部)など、新たなビジネスモデルの構築も求められている。

2016年2月5日/9日/10日金融面

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