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中古車市場が3年連続前年割れ、新車生産停滞の影響度

日本自動車販売協会連合会(自販連)が発表した2022年の中古車登録台数は、前年比6・3%減の349万5305台となり、3年連続で前年実績割れとなった。半導体不足などで新車の生産が停滞したことで下取りが減り、中古車の品薄が慢性化した。仕入れ競争の激化に伴い、価格も高止まりしている。

車種別では乗用車が同6・4%減の303万9126台だった。内訳は普通乗用車が同4・9%減の178万1467台。小型乗用車が同8・4%減の125万7659台だった。

トラックは同6・1%減の36万9179台で、このうち普通貨物車は同4・9%減の16万3978台、小型貨物車は同7・0%減の20万5201台と、全ての車種で減少となった。

価格の高騰も続く。中古車競売大手のユー・エス・エス(USS)によると、22年4―12月の成約車両単価は前年同期比21・2%増の107万9000円。12月単月では前年同月比7・0%増の99万7000円と100万円を割り上昇幅は縮小したものの、コロナ禍以前の水準に戻るまでは時間がかかりそうだ。

12月単月の中古車登録台数は、同8・1%減の26万7544台と19カ月連続の減少。乗用車合計では同8・1%減の23万847台、トラック合計では同8・3%減の2万9635台だった。

新車販売台数は軽自動車を中心に22年9月から前年同期比でプラスに転じているが、自販連は「中古車市場の回復は確実ではなく、見通しは読みづらい」としている。


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日刊工業新聞 2023年01月18日

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