日産が電動化戦略加速で2000億円調達、「グリーンローン」ってなに?
日産自動車は調達資金の使途を環境に配慮した事業に限定する「グリーンローン」契約を締結した。みずほ銀行など国内外の金融機関から2000億円を調達する。日産が同ローンを活用するのは初めてとなる。契約期間は5年と7年。調達した資金は電気自動車(EV)の開発や設備投資などに充て、電動化戦略の加速につなげる。
みずほ銀をアレンジャー(主幹事)、三菱UFJ銀行をコ・アレンジャー(副幹事)とするシンジケーション方式でのグリーンローン契約を結んだ。
オランダの評価会社であるサステイナリティクスから、融資の国際ガイドラインなどに適合しているとの評価も得た。
日産は2026年度までに約2兆円を投じて電動化を加速する長期ビジョンを21年に策定した。30年度までにEVの新型車15車種を投入し、サプライヤーと連携して車載電池の年産能力を130ギガワット時に高めるといった取り組みを進めている。
一方、日産は7月にEVや持続可能な技術への資金調達を可能にする枠組み「サステナブル・ファイナンス・フレームワーク」を策定。グリーン調達を強化し、電動化戦略を拡充する方針を掲げていた。
日刊工業新聞 2022年12月02日