航続200km延長、「ホンダジェット」新型機の全容
ホンダの航空機事業子会社の米ホンダエアクラフトカンパニー(ノースカロライナ州、山崎英人社長)は、小型ビジネスジェット機の最新型「ホンダジェットエリートⅡ=写真」を発表した。航続距離を従来機種より204キロメートル延ばした。さらに新しい自動化技術による二つの安全機能を2023年に導入する。モデル刷新は21年以来で、通算4モデル目。
基本価格は695万ドル(約10億3500万円)で、オプション料金は別途かかる。米連邦航空局(FAA)の型式証明を取得完了後、11月から発注者に納入する予定。
燃料タンクの拡張や設計変更による最大離陸重量の増加により、乗員1人、乗客3人の場合の航続距離を2865キロメートルに延ばした。顧客の長距離移動の需要に応える。
安全機能のうち、オートスロットル機能を23年前半に導入する。速度やエンジンの出力を自動調整してパイロットの負荷を軽減する。もう一つの緊急着陸装置は23年後半に導入する。パイロットが心臓発作を起こすなどの非常事態に対応する。
外観は黒系の2色を追加した。従来の8色を含め、計10色から選べる。
内装はグレー基調とベージュ基調の二つのデザインを加えた。機内壁の遮音材を刷新し、機内に流れ込む風切り音を抑えるなどして、キャビン全体の静粛性を向上させた。
日刊工業新聞2022年10月19日