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「くだらなさ」を極める熱き戦い、繰り広げる中小企業の思い

「くだらなさ」を極める熱き戦い、繰り広げる中小企業の思い

昨年の第2回大会では、コンビニおにぎりから苦手な具材を抜き取る装置「グナッシー」を製作した千成工業(愛知県小牧市)がグランプリに輝いた

「くだらなさ」を極める熱き戦いが三度―。愛知県内の中小企業で構成する「俺らFactory Man」(大藪めぐみ代表)は15日、「第3回くだらないものグランプリ」を開催する。今回は会場を愛知県南知多町の日間賀島に移し、参加21社が自社のモノづくりを駆使して「くだらなくて笑えてしまう一品」を本気で作って競う。初参加は8社。業種は金属加工から樹脂・ゴム成形、印刷など多岐にわたる。

順位はオンライン投票で決める。14日まで動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」で配信する各社のプレゼンテーション動画への事前投票と、開催当日の会場からのライブ配信による各社のアピールへの視聴者の投票を合算する。会場では審査員による特別賞も決定する。

くだらないものグランプリは2020年に初開催した。新型コロナウイルスの感染拡大による社会の閉塞(へいそく)感を振り払おうという思いが徐々に浸透し、仲間が全国に広がっている。

本来であれば仕様に沿って正確な製品を納めてきた企業にとって「くだらなさ」を極めることは簡単ではない。参加企業からは、若手を中心に企画することで普段はトップダウンで動く組織が活性化したといった声もあがっているという。

ただ、「一番(の目的)は見た人が笑ってくれること」(大藪代表)。本業とは適度な距離感をもって当日に備えている。

日刊工業新聞2022年10月10日

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