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非接触で人の感情“見える化”、三菱電機などが開発したセンサーは家電を進化させるか

非接触で人の感情“見える化”、三菱電機などが開発したセンサーは家電を進化させるか

集中度などの人の感情を推定するセンサー「エモコアイ」(三菱電機提供)

三菱電機は富士通コンポーネント(東京都品川区、木下雅博社長)やカレアコーポレーション(富山市、吉田一雄社長)と共同で、集中度など人の感情を推定するセンサー「エモコアイ」を開発した。ウェルビーイング(心身の幸福)への貢献が目的。非接触で人の脈波を計測し、解析することで感情を数値で見える化できる。家電製品などへの搭載を視野に入れる。

センサーは人体からの微弱な電波の反射を捉えて、脈波を計測する。センサー内のマイコンが計測した脈波形状や脈拍間隔のゆらぎ方を解析。集中度やリラックス度、眠気度、そして疲労度といった感情を数値化する。

近距離から6メートルまで非接触で感情を計測できるため、天井にある照明器具にセンサーを取り付けて使える。事業所の照明にセンサーを設置することで従業員の感情を把握可能なため、労務管理への展開も検討する。

30秒から5分で計測できる。感情の推定結果はアプリケーションで確認可能。センサーの大きさは44ミリ×22ミリメートル。家電製品にも実装できる大きさにしたことで、在宅時のメンタルケアにも使えるようにした。

日刊工業新聞2022年10月5日

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