化学メーカー世界大手が予測、自動車カラーのトレンドは?
自動車塗装カラーはサステナビリティー(持続可能性)で刺激的な色合いに―。独BASFは2022―23年の自動車カラートレンド予測を行い、「New Array(新しい様式)」のテーマでまとめた。
アジア太平洋地域のキーカラーは、微細な凹凸を持たせたアイボリーの「エフロレッセンス(開花)」。樹脂ビーズにより新しい質感を実現し、従来の1層コートの安価なイメージを変える。鋼板への塗料焼き付け温度の低温化や車内温度上昇の原因となる日射の反射率向上と合わせ、省エネルギー化に貢献する。
刺激的な色合いは派手という意味ではない。米州のキーカラー「ラヴァ(溶岩)」は濃いチャコールグレーながら、明るい場所では赤みが現れる2面性を持たせた。顔料は廃タイヤから再生したものを使う。他にも紫をベースに赤や緑がかった光を反射する色や、天然顔料によりムラを出した色など従来の車にない色を作った。
今後、各カラーを自動車メーカーへ提案する。同社は自動車塗料大手。毎年、独自の分析に基づくカラートレンドを発表している。
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日刊工業新聞 2022年9月22日