車の色「自由自在」を実現するトヨタのすごい塗装技術、サブスクで活用
トヨタ自動車は、車のサブスクリプション(定額制)サービス「KINTO(キント)」で、車両の色を変えられる新サービスを年内にも始める。車体に傷などの損傷をつけずに塗装を剝がせる新開発の技術を活用し、100種類以上の色から好みの色に“着せ替え”できる。下取り価格の低下を気にせずに、個性的な色を楽しめる。
子会社のKINTO(名古屋市西区)が、契約後に内外装や安全装備などを更新できるサービス「キントファクトリー」のメニューの一つとして展開する。車体とカラー塗装の間に剝がすための特殊塗料を挟み、高圧の水を吹き付けることで簡単に塗装を剝がせるようにした。
車体のほかドアミラーや天井など、部分的な塗装も可能だという。雨や風への耐久性と剝がしやすさを両立した。塗料は水性で、一般的に塗装を剝がす際に使う溶剤が不要なため、車体への損傷のほか環境負荷も抑えられる。
個性的な車色を楽しみたいが、売却時の価格下落を考えて無難な色を選ぶユーザーは多いという。新サービスの導入で、車の保有期間中の付加価値向上を目指す。
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日刊工業新聞2022年4月27日