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疾病を予測する、診療支援AIの仕組み

富士通Japan(東京都港区、砂田敬之社長)と昭和大学は、昭和大横浜市北部病院(横浜市都筑区)の臨床現場において、電子カルテシステムの診療データから疾病を予測する診療支援向け人工知能(AI)の開発で共同研究を始める。期間は9月から2023年3月まで。

診療支援AIでは電子カルテシステムに記載されたテキストデータと病院に蓄積された過去の診療データから総合的にデータの関連性や類似性を数値化し、疾患分類を評価することで、迅速な鑑別診断を実現する。

さらに、昭和大横浜市北部病院が保有する匿名化された診療データを用いて、開発したAI技術の有効性の検証と評価を行う。

研究成果は同病院での活用に加え、他の昭和大付属病院へのサービス提供や研修医向け教育コンテンツへの展開など、同病院グループ全体の診療や高度医療人材の育成に役立てる。

富士通Japanは共同研究を通じて22年度中に診療支援AI技術を開発する。これにより昭和大における診療業務の効率化を支援するとともに、診療支援AI技術の精度向上を通じ、医療分野のデジタル変革(DX)による患者サービスの質の向上を目指す。

日刊工業新聞2022年9月21日

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