ニュースイッチ

SAR衛星「実証商用機」来月打ち上げ

SAR衛星「実証商用機」来月打ち上げ

今回打ち上げる小型SAR衛星の実証商用機「ストリクス・ワン」のイメージ(シンスペクティブ提供)

Synspective(シンスペクティブ、東京都江東区、新井元行最高経営責任者〈CEO〉)は16日、天候を問わず地表を高精度に観測できる小型合成開口レーダー(SAR)衛星の実証商用機「ストリクス・ワン」を9月中旬にも打ち上げると発表した。同社3機目の小型SAR衛星で、2023年末までに計6機を打ち上げる予定。26年前後には30機体制にして、広範囲で高頻度の地球観測システムの構築・運用を目指す。

ストリクス・ワンは米ロケットラボの小型ロケット「エレクトロン」でニュージーランド・マヒア半島から打ち上げられる予定。衛星の重量は100キログラム級で、一般的な大型SAR衛星の10分の1程度まで軽量化されている。

21年と22年に打ち上げた2機のSAR衛星は実証衛星だったが、ストリクス・ワンは人工衛星の多数機生産や運用を見据えたビジネス拡大が目的。商用機としての実証を目的とした試作機である「実証商用機」初号機として打ち上げられる。従来機に搭載したバッテリーを改良し、通信を高速化することで取得するデータ量を増やせるようになったことで政府から民間までの幅広い顧客ニーズに対応できるようになった。

日刊工業新聞2022年8月17日

編集部のおすすめ