物価上昇に賃金の伸び追いついていない…実質賃金マイナス続く
厚生労働省が発表した6月の毎月勤労統計調査(速報値、従業員5人以上)によると、名目賃金から物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月比0.4%減と、3カ月連続のマイナスとなった。物価上昇のスピードに、賃金の伸びが追いついていない。先行きの物価上昇が懸念されることから、厚労省は「依然として厳しい雇用情勢は続いている」とみている。
現金給与総額(名目賃金)は、同2.2%増の45万2695円で、6カ月連続のプラス。所定内給与は同1.3%増の25万678円。残業代を中心とする所定外給与は同5.8%増の1万8427円だった。名目賃金をコロナ前の19年6月と比べると、0.3%増。
1人平均の総実労働時間は、一般労働者が同1.2%増の169.7時間。パートタイム労働者が同2.1%増の82.0時間。製造業の所定外労働時間は前月比3.8%増(季節調整済)だった。
日刊工業新聞2022年8月6日