新技術の「倫理的」なデータ利活用がテーマ。大阪大が社会人向け講座
大阪大学は、国内向け大規模公開オンライン講座(MOOC)を10月に開設する。まず社会人のリカレント(学び直し)教育に主軸を置き、新規技術の社会実装に向けたELSI(倫理的・法的・社会的課題)のデータ利活用をテーマにする。技術を生み出す側と受け入れる側の間に阪大が立って議論を深め、知見のフィードバックを行う。
社会技術共創研究センターとスチューデント・ライフサイクルサポートセンターが共同で講座を製作。NTTドコモ子会社の無料オンライン講座システム「ガッコ」を活用し、4週分を配信する。受講費は無料。受講者の募集期間は2023年1月12日まで。
人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)、量子技術など新たな技術が日々生み出されて社会実装が進む。その一方でELSIに直面するケースがあり、講座でELSIを考える意義や解決のヒントなどを学びながら企業などのELSI対応を支援する。
阪大はこれまでプレゼンス向上などを狙って海外向けにMOOCを提供していたが、国内向けは今回が初めて。今後、新たな講座の配信も検討する。
日刊工業新聞2022年7月21日